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図書館ではたらく私のささめごと


by straylight

借りた本

英国紳士はお洒落だ』 ポール・キアーズ 飛鳥新社
シックであることとは流行に流されないこと。
いつまでも変わらないスタイルというのはそれが完成されているからであり、機能性から見ても、外見的にも必要最低限のものしか備えていないながら、もしくはそのために美しい。
というスタンスから紳士の身だしなみを解説。
とりあえず、お抱えの運転手が居ない時点で紳士であることは不可能であるのだろうか。

倚りかからず』 茨木のり子 筑摩書房
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくはない
ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい
年をとりつつもその言葉は清冽。
硬直した思想からは遠く隔たり、少女の清純さと大人(たいじん)の智恵を併せ持つ。
普段遣いの言葉ながら信じられないほどに深みがある。

どうでも良くないどうでもいいこと』 フラン・レボウィッツ 晶文社
辛口エッセイ集。
たんに彼女の持ち味なのか、それとも字数稼ぎなのかすかすかのページが多いのが気になるのだが、そんなことを気にするわたしは度量が小さいと言っていいだろう。
わたしの中のイメージはアラニス・モリセットを気さくにした感じ。
と言っても何がなにやら。

迷宮1000』 ヤン・ヴァイス 創元推理文庫
記憶を失った男が目を醒ましたのは迷宮の如く無数の部屋が続く巨大の館の中。
ここは天堂か、はたまた地獄か。

コブタくんとコヤギさんのおはなし』 ヴァーツラフ・チトゥヴルテック 福音館書店
チェコの作家の子ども向け作品。
とてもいい雰囲気なのだが、とてもわたしには殺伐とした満員電車のなかでは読めない。
というかわたしでも朝の通勤電車で隣に立っている男(目深に帽子をかぶっている)が「コブタくんとコヤギさん」の絵本を読んでいたら絶対ひく。
目を合わさないね。
図書館で借りるのはまったく問題なし。

巴里の空の下オムレツのにおいは流れる レシピ版』 石井好子 扶桑社
ちなみに載っているのはオムレツだけではない。
40年の時を越えて、オムレツの匂いは人びとの鼻孔をくすぐっていたようだ。
このような企画を提案した編集者に拍手を!
by straylight | 2005-05-19 23:30 | 本についてのこと