図書館ではたらく私のささめごと


by straylight

カテゴリ:本についてのこと( 37 )

借りた本

哲人アリストテレスの殺人推理』 マーガレット・ドゥーディ 講談社
タイトルに惹かれて借りてしまった。ミステリを読んでて犯人が途中で分からないのはとても悔しい。なんでみんな分かるんだろ?

グールド魚類画帖』 リチャード・フラナガン 白水社
まだ読んでいる最中だけど、最初の方では「これは今年一番の収穫か!」と思いきや途中からペースダウン。長丁場だから追い込みで盛り返してきてくれることを期待。

五感で味わうフランス文学』 野崎歓 白水社
こういうブックガイド的エッセイを時々チェックして少しでもおもしろそうな本を探すことにしている。まだまだ自分の知らない本が無数にあることを知らしめられる。

れんげ野原のまんなかで』 森谷明子 東京創元社
いままでの読書傾向からは異端なこの本。借りた理由は単純、図書館が舞台だから。
しかもなかなか評判が良い。

もののはずみ』 堀江敏幸 角川書店
木靴、ビー玉、皿、活版活字入れなど「もの」についてのエッセイ。まだ読んでいないけれど当たりの予感。角川らしくないシンプルな装幀や体裁にも好感を抱く。

東京の空の下オムレツのにおいは流れる』 石井好子 暮しの手帖社
これはマストアイテムでしょう、きっと、たぶん。とりあえず読んでおかないと。
ちなみに「暮らしの手帖社」ではなく正しくは「暮しの手帖社」だから。
あまりにも変換ミスが多すぎて検索が面倒だからよろしくお願いしますね。

しずかに流れるみどりの川』 ユベール・マンガレリ 白水社
『おわりの雪』が好きじゃなかったけど、あまりに周囲の評判の良さに戦いてレビューをアップできないでいる……
いえ、他のレビューもアップしてないんだけどさ。
でもつい新刊を借りてしまうのはどういう心境か。

失われた祖国』 ジョイ・コガワ 二見書房 ■リンク先は中公文庫版■
内輪ネタで申し訳ないのですが、1983年出版のこの二見書房版にもしっかりと全米図書賞受賞作と記載があることを確認(笑)別にそのために古い版を借りたわけじゃないけど。
じつは、この本は全米図書賞を受賞してはいないんですよね、まあいろいろあるわけですよ。

砂漠へ』 ウィリアム・キトリッジ 早川書房
もはやどういう経緯で借りることになったのか覚えていない。でも久しぶりにこういう本を読むのも懐かしくていいかも。
ちなみにかつて「砂漠」ではなく「沙漠」と書くのが正しいと書いていたのは『雨の匂いのする沙漠』の訳者か。
その意味するところは「石が少ないから砂漠なのではなく、水が少ないからこそ沙漠なのである」というひどく納得させられる説明であったが、おかげで両方のタイトル(~沙漠、~砂漠)で同じくらい検索でヒットするという悲しい結果に。
刊行前は仮題で「~砂漠」となっていたもの影響しているだろうか。

作家の食卓』 コロナ・ブックス編集部 平凡社
堅気の商売じゃないからって朝からビールを飲んでいる作家が多いことを知って、だからといってその知識を実生活に活かせるわけでもないわけで、とりあえずすごいことになっているなと。
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by straylight | 2005-08-09 00:29 | 本についてのこと

買った本

アナ・トレントの鞄』 クラフト・エヴィング商會 新潮社
久しぶりにクラフト・エヴィング商會名義での新刊。もちろん買いました。
じつはまだ読んでいないし、それどころかページをめくるのも時々チラッと覗く程度。
いや、だってもったいないじゃん(笑)
嬉しいことに丸の内のoazo内の丸善・丸の内本店ではサイン本を売っています。
普通に棚に並んでいますので、ファンだったらぜひどうぞ。

古本極楽ガイド』 岡崎武志 筑摩書房(ちくま文庫)
古本エッセイ集だけれど、その中で一番気になったのはうちから歩いて数分のところにある月の輪書林について書かれていること。
この古本屋は目録販売オンリーということでお店の前を歩いても(しかしそこを歩くのはもっぱら土日のみというのもあるのだろうが)営業しているのか、していないのか不明なのだ。
たまたまその店名のセンスの良さにひかれて名前を覚えていたところその筋では有名なお店だということを知った次第。
まあ、そんなことを書きつつも、この本を買った理由の一つが最近購入した文庫サイズのブックカバーを使いたかったからということにいきつくのだが(苦笑)

『舞踏会へ向かう三人の農夫』 リチャード・パワーズ みすず書房
再読したい本はちゃんと買ってゆっくり読みたいわけです。

『サラリー・ガール』 戸塚文子 要書房
1953年出版。戦後間もないキャリアウーマンのエッセイ集。
活版印刷、著者検印、黄ばんだ本文用紙と懐かしい要素がいっぱい。
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by straylight | 2005-08-07 15:09 | 本についてのこと

本の探し方vol2

昨日はNDL-OPACを使った本の探し方を少しご紹介しましたが今日はまた少し違った方法について。
たとえば、やはり国立国会図書館のDnaviを使うのも手です。
これはメタデータリンク集とでも言えばよいのでしょうか、つまりデータ(一次文献:図書そのもの)についてのデータ(二次文献:メタデータ)を集めたものですので、もし興味のある分野がちょうど合致すれば、効率よくさまざまな情報を手に入れることが出来ます。
同じようなサイトにインターネット学術情報インデックスというものがあります。
こちらは東大の情報基盤センターというところが管轄しているらしく先ほどの国会図書館のものより情報の量が多くて使いやすいです。
あとは手間をかければ公的機関や個人サイトで公開されているさまざまなデータを見つけることもできるでしょう。
例えば、京都外語大学付属図書館のデータベースは非常にすぐれていますし、ノーベル文学賞indexで興味のある本を探すことも出来れば、イタリア文学の100冊メニューKIRJOJEN PUUTARHAなどで各国文学のリストを手に入れることも出来ます。
実際、もはや紙媒体のデータは情報量において氷山の一角でしかないでしょう。
ただしネット上のデータで問題となるのは――口を酸っぱくして言いますが――その真贋と質です。
それについてはまた次回にでも。
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by straylight | 2005-07-21 00:06 | 本についてのこと
と言われてもハテナですよね。
これはヤン・オチェナーシェクというチェコの作家の作品なのです。
最近ではネットでたいがいの情報を――その真偽とか質を問題としなければ――手に入れることが出来るのですが、この作家のこの作品についてはまったく分からない。
分からないならほっておけばいいんですが、そのタイトルにビビッと来て、運良くネット上で古本を手に入れるのは簡単そうなので買おうかな、とか思うのですが、いかんせんタイトル以外何も分からない。
千数百円と手間を考えてここ数日悩んでます。
買おうか、買うまいか、それが問題だ。

ちなみに参考になるか分かりませんがわたしの、おもしろそうな本の探し方の一例は、国立国会図書館のNDL-OPACで一般資料の検索(拡張)をクリック、それから分類記号というプルダウンメニューでNDCを選択。
NDCというのはNippon Decimal Classification(日本十進分類表)という日本で最もメジャーな図書の分類法です。
あとは、NDCで興味のある分類番号を入力すると、気になる分野のリストが出てくるわけです。
ちなみにNDCのリストは
http://wwwlib.osaka-gaidai.ac.jp/files/seiri/tool/NDC/NDC.html
を見るといいと思います(アドレスにURLを貼って飛んでください。どこぞの大学図書館の業務用ページが検索エンジンで拾われてしまっている)。
画面左のリンクをクリックするとどんどんジャンルを絞れます。
で、先ほどのNDL-OPACでNDCを989.5と入力するとチェコ文学のリストが出てくるわけですね。
こういう風に本を探す方法もあるよ、ということです。
国立国会図書館のデータが日本では最も質量共に充実していますが、ただしこれで完全なリストができるわけではないので取りこぼしたデータを集めることを忘れてはなりませんが。
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by straylight | 2005-07-20 00:27 | 本についてのこと

ブックバトン

H2さんからブックバトンを受け取りました!
Music Batonが流行っているのは知っていたのですが、わたしのところに回ってくるとは意想外。
最近、付き合い悪いからさ……
いえ、こんなところでしみったれてもしょうがない、では。

Book reading right now
(今読んでいる本)

■『透明な対象』 ナボコフ 国書刊行会
じつはオチがサッパリ分からなかったために再読中(涙) ネットでいろいろな方の鋭い指摘を参考にしつつ攻めてます! それでも分からなかった場合本気で泣きそうです。

■『石の思い出』  フェルスマン 草思社
宝石にまつわるエッセイ。まだ読み始めたばかりだからなんとも。

The last book I bought
(最後に買った本))

■『舞踏会へ向かう三人の農夫』 リチャード・パワーズ みすず書房
■『ある男の聖書』 高行健
二冊ともすでに読んだものです。
最近は、まずは図書館で借りて読んで気に入って再読したいものだけ購入するようにしています。
こうすうるとお金もセーブできるし、場所もとらないし。

Five novelists(or writers) I read a lot, or that mean a lot to me
(よく読む、または特別な思い入れのある5人の作家、または小説家))

■グレアム・スウィフト
この世界を逃れて』も好きだけど、やっぱり『ウォーターランド』は圧巻。
大人の愉しみというのか、十代の頃では決して感じ取れなかったものをそこから汲み取っては、人生の豊かさ、深さ、容赦なさ、残酷さ、つまりは奥行きのある味わいを堪能できる。
過去をないがしろに出来る若い人よりも上の年齢層の方に読んでいただきたいです。

■ライナー・マリア・リルケ
この世に『ドゥイノの悲歌』以上の詩があるとはとても思えない。
なぜなら美は怖るべきものの始めにほからならぬのだから。
われわれが、かろうじてそれに堪え、嘆賞の声をあげるのも、それは美がわれわれを微塵にくだくことをとるに足らぬこととしているからだ。
まさに『ドゥイノの悲歌』がわたしにとっての美そのもの。

■クラフト・エヴィング商會
一流の装幀家がしかも文才に恵まれ、さらに遊び心を発揮するとこうなるのかと唸らされる作品ばかり。
初期の『すぐそこの遠い場所』と『クラウド・コレクター』が一番好きか。
版元のちがう二冊の本を読むことで一つの世界が顕わになるという破天荒な体裁、グラフィカルなデザイン、奇妙な物語、と良さをあげたらキリがない。

■スティーヴン・J・グールド
数年前に亡くなった分子生物学者兼科学啓蒙家。
カール・セーガンのように専門的なことがらを素人にも楽しく理解させるその人柄と力量は計り知れない。
嬉しいことに、多くの人に科学の持つ美しさや感動や愉しさを伝えるという重大な任務を今では彼の論敵であったリチャード・ドーキンスが受け継いでいる。

■プリーモ・レーヴィ
絶滅収容所から生還したユダヤ人であるプリーモ・レーヴィ。
その狂った世界を決して高ぶらずに、殉教した聖人のような優しさと心の強さをもって描写する。
戦争の本当の恐ろしさは、普通の人間が理性を失うことに――そのように操作する人間がいるということに――あるということを理解させてくれる。

Five books I read a lot, or that mean a lot to me
(よく読む、または特別な思い入れのある5冊の本)

■『航路』 コニー・ウィリス 早川書房
読んでいてこれほど泣いた本はない。
自分が助からないことを知りつつも誰かを助けること、そんな偉業を普通の人間が行った瞬間がある。
それは、風のない、澄んだ夜だった。
そして海は冷たく、骨の髄まで人びとを凍らせたのだ。

■『紙葉の家』 マーク・Z・ダニエレブスキー ソニー・マガジンズ
何と言っていいのか分からないが、20世紀の文学を総括すると言っても過言ではないのでは。
プルーストやジョイス、トーマス・マンは確かにすぐれた作品を残したがそれらはあくまで19世紀までの文学の総決算であって20世紀はダニエレブスキーであり、ドン・デリーロであり、高行健であり、カルヴィーノである、と思う。
原価計算を間違えたのではという噂が上がるほどの異様で異常で異質な組版。
当然内容もそれ以上のものとなっている。

■『トリストラム・シャンディ』 ロレンス・スターン 岩波書店(岩波文庫)
奇書と呼ばれ続けているが、この本の本質はスターンの描く登場人物の心の優しさにあるのでは?
いつまでも忘れられないほどキャラが立っているからこそ人びとは何百年経ってもこの本を読み続けるのだ。

■『コンタクト』 カール・セーガン 新潮社(新潮文庫)
科学者が書いた小説なんてきっとカチコチの論理で作られているんだろうと思ったわたしが愚かだった。
土下座して詫びたいくらい。
映画版も悪くはないけれど、クライマックスがまったく異なっている。
原書はハリウッド映画らしいハッピーエンドとは違い、陰翳に富んだ泣けるフィナーレになっている。
天文学者であるセーガンがたどり着いた――少なくても小説のなかでは――あの結末は専門家ならではのものであり、それ以上にひとりの人間としての懐の広さに感じ入る。

■『夜の国』 ローレン・アイズリー 工作舎
もしあなたがローレン・アイズリーの名前を知らないとしたら、それはあなたの人生において――多少の違いはあるだろうが――損失である。
わたしはそう言いきろう。
夜の深さを知るものは、心の闇の深さを知っている。
そこに潜る勇気と、それにもかかわらず人間の弱さを知るアイズリーは、あなたが孤独な時間のさなかに心の深奥の探索に出かけるときカンテラを持って闇を照らしてくれることだろう。

Five people to whom I'm passing the baton
(バトンを渡す5名))

ふー、あんがい時間がかかってしまった。
最後の、コレ。
いやー、バトンを渡したい相手は何人か思いつくのですが今回は指名しないでおきます。
なんか気恥ずかしいし。。。
それにしてもコレは「~さんに聞く100の質問」のアメリカ版でしょうか。
質問の数が少ないのが流行する一因か(笑)
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by straylight | 2005-07-11 01:09 | 本についてのこと

借りてきた本

左手日記例言』 平出隆 白水社
一片の氷が詩人の右手を傷つけ、詩人の仕事は左手に取って代った。そのころ詩人の頭蓋骨正中板には膿が溜り、思考回路がしばしば中断された。使用不能の右手と圧迫された思考のなかで、詩人は不思議な発見を重ねていく。左頁の濃密な文体と右頁の余白が織りなす、思考と言語のアラベスク。
こんな風に紹介されていたらこれは読むしかないでしょう!
この平出隆という詩人の表現技法はそれほど奇抜でないし、読みやすく、それでいて鋭い切れ味を見せてくれるので好きです。
現代詩のあの解釈に解釈を重ねてやっと理解できるといったものはキライ。
茨木のり子や谷川俊太郎のように平易な文章で、わたしたちが言葉に出来ない普段感じていることをわたしたちの代わりに表現してくれるような文章が好き。

バクスターの必殺横目づかい』 グレン・バクスター 柴田元幸訳 新書館
シュールというのか、ナンセンスというのか言葉が思いつかない。
しかし、実際に手に取ってみてみればそんな言葉は必要ないほど笑える。
絵と文章のコラボレーションだからこれに関しては、ホントおもしろから見てみて! というしかない。

』 高行健 飯塚容訳 集英社
いつの間にか高行健の短編集が翻訳されていたのを見過ごしていた。
彼の書いたものはもったいなくて読めない。
手元に置いておいて、自分の中で時が満ちたら勢いよくページを繰るというのがスタイル。
読まずに返しちゃうかも……
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by straylight | 2005-06-29 00:19 | 本についてのこと

固くて柔らかい本

ニッポン人の買い物データブック 2004年版』 生活情報センター

その名の通り消費者の購買行動についてのデータ集なので手に取る人も少ないと思いますが、これが面白い。
純粋な購買行動以外のデータが豊富なのがうり。

女性の熊本観とか衝動買いするタイプ、ポイントサービスの活用状況、ドラッグストアの利用率、よく買い置きする冷凍食品とかいろいろ載っている。

年代が高くなるほど家電購入の決定権は妻にある
という切実な結果もあれば
普段よく飲むのはビールより発泡酒
という心強い結果も。

ほかにも
コンビニエンスストアではおつまみを購入しない人が3割
とか
まだまだブラウン管テレビを所有している人が圧倒的に多い

さらに「インテリア製品を購入するとしたら何を買いたいか」というアンケートでは
インテリア製品は欲しいものだらけ
という投げやりなコメントが笑わせてくれる。

もしどこかで見かけたらちょっと手に取ってみると面白いかもしれません。
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by straylight | 2005-06-08 23:47 | 本についてのこと

借りた本

メルラーナ街の怖るべき混乱』 カルロ・エミリオ・ガッダ (『現代イタリアの文学1』所収)
あたりかはずれか全然分からないけど、内容は未完の犯罪小説らしい。
(未完といっても小説が未完なのではなく、内容的に未完らしい)
ということで何がなんだか。
でも、こういう何がなんだか本は好きなことが多いので・・

古書の聖地』 ポール・コリンズ 晶文社
晶文社の「シリーズ 愛書・探書・蔵書」は外れが多いので気を緩めてはならない。
イギリスにある、「古書の聖地」となった田舎町に引っ越した筆者のエッセイ。
町おこしイベントに「古書」を持ってくるというのが大胆だ。

日本の食材 おいしい旅』 向笠智恵子 集英社新書
フードエッセイストとしては尊敬おくあたわざる向笠さんの著書。
他の人のフードエッセイが基本的に個人的な好き嫌いに拘泥しているのに対して彼女は日本の伝統に則った「食」をレポートしていてそこに共感を感じる。
お洒落でないことが逆にかっこいい。

悩み多き哲学者の災難』 ジョージ・ハラ ハヤカワ文庫
貸出票を見てみるとメジャーなハヤカワ文庫でありながら、これまでの貸出者の少なさ(わたしを含めて3人)に心ふたがる想いがする。
やはり哲学という言葉はNGワードであろうか。
わたしが大学の哲学科に入学したときには『ソフィーの世界』という本が流行してちょっとした哲学ブームだったのだが。
ちなみに某O先生は二次の面接で「『ソフィーの世界』を読んで哲学科に入りたいと思いました。」と少しでも匂わせた学生はかたっぱしから落としたという噂は本当だったのかどうか。
とにかく世間の評価と専門の研究者の評価は一致しないということを身をもって思い知らされた一件。
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by straylight | 2005-05-31 01:27 | 本についてのこと

借りた本

英国紳士はお洒落だ』 ポール・キアーズ 飛鳥新社
シックであることとは流行に流されないこと。
いつまでも変わらないスタイルというのはそれが完成されているからであり、機能性から見ても、外見的にも必要最低限のものしか備えていないながら、もしくはそのために美しい。
というスタンスから紳士の身だしなみを解説。
とりあえず、お抱えの運転手が居ない時点で紳士であることは不可能であるのだろうか。

倚りかからず』 茨木のり子 筑摩書房
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくはない
ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい
年をとりつつもその言葉は清冽。
硬直した思想からは遠く隔たり、少女の清純さと大人(たいじん)の智恵を併せ持つ。
普段遣いの言葉ながら信じられないほどに深みがある。

どうでも良くないどうでもいいこと』 フラン・レボウィッツ 晶文社
辛口エッセイ集。
たんに彼女の持ち味なのか、それとも字数稼ぎなのかすかすかのページが多いのが気になるのだが、そんなことを気にするわたしは度量が小さいと言っていいだろう。
わたしの中のイメージはアラニス・モリセットを気さくにした感じ。
と言っても何がなにやら。

迷宮1000』 ヤン・ヴァイス 創元推理文庫
記憶を失った男が目を醒ましたのは迷宮の如く無数の部屋が続く巨大の館の中。
ここは天堂か、はたまた地獄か。

コブタくんとコヤギさんのおはなし』 ヴァーツラフ・チトゥヴルテック 福音館書店
チェコの作家の子ども向け作品。
とてもいい雰囲気なのだが、とてもわたしには殺伐とした満員電車のなかでは読めない。
というかわたしでも朝の通勤電車で隣に立っている男(目深に帽子をかぶっている)が「コブタくんとコヤギさん」の絵本を読んでいたら絶対ひく。
目を合わさないね。
図書館で借りるのはまったく問題なし。

巴里の空の下オムレツのにおいは流れる レシピ版』 石井好子 扶桑社
ちなみに載っているのはオムレツだけではない。
40年の時を越えて、オムレツの匂いは人びとの鼻孔をくすぐっていたようだ。
このような企画を提案した編集者に拍手を!
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by straylight | 2005-05-19 23:30 | 本についてのこと
こんなときどうするの?―利用者と職員のための図書館の危機安全管理作成マニュアル』(日本図書館協会)という本があります。
ぺらぺらめくってみるとこの本がものすごい内容だということが一目瞭然。
つまりは図書館で事件や事故が起こったとき用の危機管理マニュアルなのですが、
放射能汚染──原発事故・研究機関などの事故
対処法
簡易放射線検知器の設置。
ってそんなことまで彼らは心配してくれているのです。
確かに不測の事態に備えるというのはとても大事だと思います。
しかし、
戦争──資料を如何にして守るか
ポイント
1戦争はあり得るという前提にたって考えなければならない。
2戦争の実態は破壊と略奪である。

対処法
1時事情報を常に収集・分析する。
2戦争を望まない国民世論と民主主義の実践が戦争を防ぐ。
ここまで来ると一図書館が云々では無いような気がするのですが……
まあ冗談を抜きにして話をすると、戦争時の資料の保存というのはとても重要な課題なんですよね。
ドイツは第二次世界大戦の時、資料の保存についてほとんど注意を払わなかったことと、東西に分裂した時に国立の図書館が東側にあったこともあり貴重な資料の多くが散逸したり利用が不可能になってしまったために西ドイツではその後多大な時間と費用を投資して図書館の再建に努めなければなかったのですから。

いや、それでもこんな薄いパンフレットに戦争とか放射能汚染とかあえて書く必要も無い気が。
全体的に見ると真面目に参考になる部分と笑える部分が半々という珍しい本です。
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by straylight | 2005-05-01 23:29 | 本についてのこと